Textile designと       クラフト イラスト             日々のこと


by mamaborie
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

カテゴリ:アート( 3 )



暁斎展から早一週間。
こうして改めて資料を観ても、全く凄い人が居たもんだ!!
・・・と、今もただただ感心するばかりなのです。
的確に形を捉えて、すばやく縦横無尽に走る線。
その素晴らしいデッサン力は、並々ならぬ努力と修練の賜物であった事は、おびただしい数の習作やスケッチでみてとれます。

暁斎の作品の中には動物や人が数多く登場しますが、それらが又実に生き生きと描かれているのです。
d0076234_1553590.jpg左は美人観蛙戯図 で描かれていた蛙。
下は書画会の図の一部分です。
幕末から明治前半、会主の呼びかけに書家や画家などの文人が集い、即興で描いた書画を客が買い求めるという、書画会が流行ったそうです。
暁斎はそこで200枚もの絵を描いたと言われています。
多くの人に囲まれ、もう描けないと手を振っているのが暁斎自身。

人物を多く描いたものには、他に放屁合戦絵巻墨合戦図等があり、それらには群集の隅々の人物まで、一人一人実に表情豊かに描ききってありました。
 

d0076234_1636341.jpg

            書画会の図(一部分)



d0076234_16445814.jpg

      墨合戦図

中でも、鳥羽僧正の同様の絵巻の暁斎盤、
放屁合戦絵巻(訳あって、お見せするのは差し控えますが・・・笑)
の展示には、なぜかひときわ多くの人が群がっておりました。笑
あきれ返るようなこの絵巻、もう笑うしかないでしょう!

また、暁斎は紋画帖を作って、袖の模様や刺繍を書き溜めていただけあって、
着物の図柄の一つ一つガ多彩で緻密な事にも驚かされます。
色彩感覚も素晴らしく、とくに絶妙なの効かせ方など脱帽です。

d0076234_23164375.jpg

戯作の挿絵、団扇のデザインなどを手がけるなど、優れたデザイナーとしての一面もあった暁斎。
上は暁斎デザインの千代紙。ウイリアム・モリスを思わせるデザインですね。
現在も いせ辰で販売されているのだとか・・・。

え?・・・て事はテキスタイルデザイナーの草分けですか??


残念ながら会期は明日一日を残すのみとなってしまいましたが、

会のサブタイトル
泣きたくなるほどおもしろい

ほんと、その通り。
一点一点に惹きつけられ、会場を出るとドーッと疲れが出てしまったほど。

国内外から130点。
これほど大規模な展覧会は、今後そうそう開かれることは無いと思われます。

近代建築の父であるコンドルが弟子入りし「暁英」という画号を授けたほどの人。
明治22年(1889)59才で他界するまで、毎日絵日記を付けていたという。
書画会で200枚の絵を描いた日さえも・・・!

いやいや、もう一度言うけど、とにかく凄い人が居たもんだ・・・!!
[PR]
by mamaborie | 2008-05-11 00:27 | アート
 


   絵画の冒険者暁斎 ―近代にかける橋
d0076234_17561090.jpg

                 地獄太夫と一休 河鍋暁斎筆

幕末から明治にかけての動乱期、強烈な個性と広い表現領域で喝采を浴びた、
桁外れな天才絵師河鍋暁斎(1831~1889)
没後120年を記念した特別展覧会が京都国立博物館で開かれています。

狩野派の絵師として出発し、伝統的手法に独自の工夫を凝らした画風を確立。
妖怪、幽霊、閻魔の絵、地獄極楽図、古典的な美人画や花鳥画、鳥獣戯画など、江戸の香りを残しながらもユニークで奇想天外な彼の作風は海外でも関心を呼んだ。
しかし、その多様さゆえか、酒席での政治を皮肉った戯画がもとで投獄された事が影響したのか、それとも権威に縛られる事なく独自の道を歩んだためか、没後は歴史の闇に埋もれてしまっていたのだ。

暁斎って誰?
そう思う方も多い事でしょう。
先週の新日曜美術館での特集を観るまで、恥ずかしながら暁斎を殆んど知らなかった私達。
素晴らしい筆力と、確かなデッサン力。
これはもう、絶対観逃す手はない!とばかりに行って来ました、連休初日。

でも残念な事に、彼の筆に一番惚れ込んでいた夫は、
連休明け納品の仕事に追われて泣く泣く留守番。

「可哀想ねぇ。ごめんね・・・・。」

と、心にもない言葉を残し、揚々と娘と二人出かけたのでありました(^^イヒ!)

が、「新日曜美術館力」恐るべし!
予想どうり、我らのようなにわかファンが殺到して、
館内は大混雑しておりました。

しかし想像以上の素晴らしさ、迫力!ジャンルの広さ!
奇想天外な作品はもとより、暁斎の骨格を形づくった狩野派の側面をしめす作品、爆笑戯画、絵日記等など・・・。130点と物凄い出展数でしたが、ただただ陶酔。
d0076234_18294191.jpg

          美人観蛙戯図 



d0076234_1838337.jpg
d0076234_18382936.jpg




  鯉魚遊泳図                      枯木寒鴉図 

左の鯉魚遊泳図は絶妙な墨の濃淡と、細密な描写で生き生きと水中の鯉が描かれている。
右の枯木寒鴉図は第2回内国勧業博覧会で妙技2等賞(最高賞)を受賞した作品。こちらは、見事に無駄無く計算されつくした構図、力強い筆。物凄い力量!
対照的なこの2点は、実は私達が一番観たかった作品であり、実物を目にしてみて「日本一上手い画家」と云っても過言ではない!と、確信したのでした。

そんな絵師暁斎の別の顔のお話は、とても今回一度では書き尽くせないのでまた次回・・・。

よう歩きましたが、行った甲斐がありました。


話は変わりますがJR京都駅が妙に物々しいので、何だろう?と、思っていた私達。
アレだったんですね。

時限発火装置!

とんでもない輩が居たもんです!!

展覧会の興奮も冷めやらず、何も知らず、呑気に帰って来た親子でしたが、
いやいや、こちらにもぶったまげました・・・。ハイ。
[PR]
by mamaborie | 2008-05-06 22:31 | アート
連休明けでバタバタしているうちに、すっかりご無沙汰していました。



d0076234_19463098.jpg


d0076234_19472284.jpg

 《カテドラル(大聖堂)》1908年           《私は美しい》1885年?   


少し前の事になりますが、ロダン展(兵庫県立美術館)を観て来ました。
           

近代彫刻の巨匠、オーギュスト・ロダン(1840~1917)といえば云わずと知れた「考える人」「カレーの市民」に代表されるようにブロンズ像のイメージが強いですね。
でも今回は、タイトルにも有るようにブロンズの、石膏 大理石の、若しくは光と影を対比させる構成になっていて かなり見ごたえのある展覧会でした。
パリのロダン美術館所蔵の彫刻147点、素描10点、版画8点、写真26点。うち59点が日本ではなかなか見る事の出来ない石膏像、いわば「白いロダン」だったのです。
それらは、重厚なブロンズ像とは一味違います。
石膏特有の繊細で柔らかい光と影が 作者の生き生きとした表現をいっそうリアルにし、人間以上に人間らしく生命と感情が満ち溢れているように思えました。

また興味深かったのは、彼が好んで用いたという「アンサラージュ(合成)」という技法。
おびただしい数の習作や人物像をストックし、その中から無関係であった石膏像同士を自由に組み合わせ新しい作品を生み出すのです。
上の《私は美しい》も、そうして出会った男「墜(お)ちる男」と女「うずくまる女」の像なのです。


d0076234_23405886.gif
そして、石の塊の中から頭部のみが現れる奇妙な像《ラ・パンセ》に釘付けになります。
とても柔らかで優しいまなざし、あえて未完のままにしたというこの作品のモデルは作家ポール・クローデルの姉であり、ロダンの弟子で愛人でもあったカミーユ・クローデル。
ロダンとの破局の後、精神を病んで療養所で生涯を閉じたという彼女。
カミーユがかぶっている縁なし帽は、おそらく一度もかぶる事はなかったであろうブルターニュの新妻の婚礼のかぶり物であるのが、なんとも痛々しい・・・。
   《ラ・パンセ》1893~95年

そして彼の作品、題がまたすばらしいんです。
老婆をモデルにした《美しかりしオーミール》やアトリエの掃除に来ていた男がモデルの《鼻のつぶれた男》、そして《私は美しい》はシャルル・ボードレールの詩集「悪の華」から等・・・。




・・・と、そんなすばらしい作品と出会った兵庫県立美術館ではあるのですが・・・。
  安藤忠雄氏デザインのすばらしくモダンな建物ではあるのですが・・・。

     何度来ても迷子になりそうなのです~!!

 途中でトイレにでも行こうものなら、絶対現在位置が分かりません。
   
     階段多すぎます!
     エレベーター少なすぎます!!
     廊下が迷路です~!!

何といっても オバサンは方向音痴!
つくづく娘と来てて良かった・・・とオバサンは感じたのでありました(汗)


シンプルがベスト・・・!
そう思って創ったのがコレ
d0076234_0282100.gif


立方体の水晶の形と、斜めに開いた穴の面白さを強調するために、めいっぱいシンプルにデザインしましたよ。^^;
[PR]
by mamaborie | 2007-05-12 00:37 | アート